年金保険料は誰のために払うのか?

「年金保険料は誰のために払うのか」という設問に対してほとんどが「自分のため」と答えている。これも改めて驚きである。厚生労働省・社会保険庁が年金制度の信頼回復を旗印に昨年「誰でも得する年金」というキャンペーンをはったことから「年金は自分に返ってくるもの」というイメージでとらえているものであろう。世代間で負担と給付に過酷な差があり「事実上返ってこないのではないか」という国民の不安を取り除くという厚生労働省の苦しい意図が見え隠れするのであるが、若い世代はキャンペーンの裏の「払った分が取り返せない」という事実を正確に把握している。後で浮き彫りにされるが厚生労働省のキャンペーンが全く通じなかったのであり、やはり年金の原点「世代間の扶養」という観点からもう一度議論しなければ問題は解決しないであろう。世代間の扶養と言う視点で議論したことがない年金論争の不毛を感じる。若者をだますことはできないのである。

「年金保険料を払わないと誰が困るのか」という設問に対して前の設問とやや矛盾するが「自分が困る」と「国や高齢者が困る」という意見に二分されている。「自分のために払っているが払わなければ国や高齢者、あるいはみんなが困る」と言うことである。ここから衝撃的な結果になるのであるが、「世代間で年金受給額に差があるか」の設問に1人を除いて全員が「差がある」と答えている。更に「誰が損をするのか」という設問に100%の人が「若い世代が損をする」と答えている。「今貰っている高齢者と40年後の自分たちとどちらが多く貰っているか」という設問に9割以上が「今のお年寄りの方が多い」と答えている。ほぼ100%と言っていいくらい「自分たちは損をする」と感じているのである。マスコミの影響があるのであろうが、この事実は根が深い。

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